フリーランス1年目のぼくはこんな失敗をしたよ

フリーランス1年目のぼくはこんな失敗をしたよ

どうも、イソップです。

この記事はフリーランス Advent calendar 2016の3日目の記事です。
今年もアドベントカレンダーの記事を書いているということは、無事フリーランスで一年経ったということですね。
よかったよかった…いや、そんなわけない。

この一年は、未熟だったせいもあり、仕事での失敗やお金のトラブルがいくつもあったんです。
今日はそんなぼくの失敗談を、余すことなく晒してみようと思います。

自己紹介

ぼくは2015年11月から新潟でフリーランスとして活動している、フロントエンジニアです。
ホームページが作れます。

詳しくはAboutページをご覧ください。

知らず知らずのうちに働きすぎる

ぐったり

フリーランスは会社員と違って勤務時間があるわけじゃないので、自分の好きなだけ働けます。
でも自由に働ける分、オーバーワークになりがち。これはどの職種にも言えるかもしれません。

ぼくは仕事のコアタイムを決めていました。基本は朝9時〜夕方18時。

でもこの一年は、仕事が間に合わないことが何度かあって、朝起きてから夜寝るまで、ずっと働く日がありました。
そして時には徹夜することも。。

そもそも、仕事のスケジュールがおかしいことに気づけなかったのが悪いんですが、
フリーランスは無理しやすい環境にいるんだなとものすごく感じました
昔知り合いのフリーランスの方が、昼夜忙しそうに働いていたのはこういうことだったのかと、ふと気づきましたよ。
コアタイムなんて簡単に崩壊してしまいます

最近はさすがに勉強して、プロジェクト単位のスケジュールの見極めは慎重になり、
一日のスケジュールもきっちり決めて行動するようにしています。
また理不尽な要望にはきちんと断ることにしています。

地味ですが、一年の成果ですね。

家にこもりすぎてパフォーマンスが落ちる

もうムリ

ぼくはフリーランスエンジニアで、一日中机に向かってPCのキーボードを叩いています。
デスクワーカーさんはみんなこんな感じじゃないでしょうか?

ある時仕事が忙しくて、外出もできない状態が続いたのですが、
仕事続きでかなりストレスが溜まっていたんですよね。
少しずつやる気が落ちて、仕事のスピードが徐々に落ちていきました。
ぼくは基本的に在宅で仕事しているため、その時ほぼ自宅に缶詰状態でした。

気がつくと、仕事したいけどできない。その時は自分でもなぜだかよくわかっていません。
体が全く机に向かないわけです
当然、仕事も納期に間に合わなくなる非常事態に。

そんなとき、ちょうどリオ五輪が開催されていました。
ぼくも仕事の合間にテレビを見ながら日本を応援していたんですね。
そのなかでもぼくの心をわし掴みにしたのが、卓球男子シングルス準決勝の、日本の水谷選手と中国の馬龍選手の試合。

2015年の世界選手権王者である馬龍の圧倒的な猛攻で、水谷は第1~第3セットを連続して落としました。
しかし、第4・第5セットが凄まじかった。
あと1セットで試合が決まる馬龍は、明らかに焦っていたんです。それはテレビを見ていたぼくにも伝わってきました。
日本の水谷は冷静沈着にその隙を突き、なんと第4・第5セットを連取。

この時、明らかに馬龍が焦って、実力を発揮できていないのを目の当たりしました。
心技体」はスポーツの世界で使われる言葉としてよく知られていますが、まさにその通りだなと実感せずにはいられない試合内容でした。

それと同時に、これはスポーツに限ったことではないぞ。自分のパフォーマンスが落ちているのは、「心技体」が原因なのでは。
そう思ってからは、ほぼ毎日のように家の近所をランニングするようになりました。
心と体に問題があると思ったんです。

それからは少しづつ、心も体も軽くなっていきました。仕事も上向き調子で、「心技体」の大事さを身にしみています。
家にこもっていてはダメなのです! 家から出て運動するのって気持ちいいですよ。心と体が楽になれば、後から技もついてくる

あとは働く場所を変えるのもオススメです
どこで働いても自由なフリーランスは、カフェで仕事するのももちろん自由ですし、気分転換できて作業がはかどりますよ。
周りに人がいるだけで、集中できたりしますしね。

コミュニケーション不足の罠

PCとケータイ

ぼくは昨年から新潟に住んでいます。でも頂くお仕事は東京からが多いです。
そうなると、連絡手段の多くはメールやチャット、Skype通話などになります。

ここに罠が。。

フリーランスでの仕事のやり取りは、自分が窓口。初対面の相手とも仕事を進めていかなければなりません。
そこで、ぼくの人見知り力が発揮されました。内容をしっかり聞くことを恐れてしまったのです

人は相手と会って話すことが出来れば、お互い安心できますが、
やはりメールやチャットだと相手の気持ちがわかりづらい。
「相手はどう思っているのだろう」、「こんなこと聞いて大丈夫かな」、「これ言ったら嫌われないかな」、なんて考えすぎてしまい、
聞かずじまいなことがありました。

これが後で思ってもみない事態になってしまうんですね。
確認できてないから、やらなきゃいけないことが後から出てきて、さっきの「働きすぎ」にループするわけです。

この解決策は、自分から主体的に動いて、相手に直接電話しちゃえばよかったんだなと思いました
実際にモヤモヤしたときに電話かけて確認してみたら、わりとすぐ解決したんですよね。
普段から前のめりの姿勢でいれば、自らリスクを回避できます

見積もり失敗談

お金のイメージ

みなさんしっかり見積もりできていますか?
ぼくは見積もりが苦手だったために、この一年は見積もりですごく苦労しました。

ズバリ、全体的に見積もり額が少なかった

会社員でもらってた金額が毎月最低限あれば生活できるわ〜、超楽勝だぜ〜。なんて、甘くみていたんですよね。
しかし、もう会社員じゃありません。そんな考えは大間違いです。

会社員時代にはわからなかったお金がかかるわけですよ。
打ち合わせも自分の時間が取られるわけですからお金が発生しますし、
エンジニアであればコード書くだけではなくて、クライアントとのやり取りや進行管理も発生します。
もちろん経費もかかるし、その他にもいろいろ、いろいろ…!

つまり、全てを一人でこなすため、見積もりではバッファを取ることが重要になってきます。
自分の作業分だけのカツカツの見積もりを出してたのでは、確実に足りません。よく「会社員の時の2倍で設定する」なんて言われますね。
その都度追加というの手も考えられますが、やる必要のなかったものが追加になった時くらいしか、費用の追加は了承してもらえないのが普通です。
お願いする側からしてみれば、相手の都合で金額追加って聞くと、腹立ちますよね。

ぼくの場合、バッファをあまり考えてなかった。これも今となっては良い経験です。

また、声を大にして言いたいのですが、金額を少なく見積もれば相手に好かれるのは間違いです。
フリーランス駆け出しの頃は、「今回安くしておけば喜んでもらえて、次回また声かけてもらえるだろう」なんて思ったりしますが、
安心してください。次はないですから

「安く見積もってあげる」というその行為は、自分を安売りしてるだけに過ぎません。
そんなの、良いように使われて終わりですよ。

みんな仕事をお願いする時は、なるべく安く済ませたいわけです。ぼくも外注をお願いするならそうしたい。
だから、見積もりを安く提示すれば「それでお願いします」となりますよ、確実に。

ここでちょっと考えてみてください。金額の安い仕事でやる気が出ますか? 頑張って働いても得るものが少なければ、やる気なんて出ませんよね

フリーランスはお金の管理もしなければいけないので、数字が表面化します。当然生活していかなければいけないので、金額に見合った仕事しかできなくなるわけです。
会社員時代は、毎月安定したお給料をもらっていたので、会社の利益が少しくらい減ったとしてもやる気の低下に直結するわけではなかったはずです。

経験したから言えることですが、金額を安くするのは、仕事のクオリティを下げてしまう行為なんです
相手に良かれと思ってしてしまう行為が、自分には全然良くない行為になってしまうんです。これはやってみないと気づきにくい。

とはいえ、今までにやったことがない仕事内容だったり、お金じゃなく経験としてやりたいことがあれば、安くてもいいと思います。
自分は自分、相手は相手、しっかり線引きできるようにしましょう。

もうこれ以上お金出せませんと言われ、泣きながら無給で働く

出せないって。。

ITエンジニアのお仕事では、よく案件の途中で、仕様が追加になることがあったりします。
「ちょっとここ直してください」じゃなくて、「このページ、機能、まるっと追加してください」というやつです。

ぼくが関わった案件でも、同じようにあったんですよね。

当然追加費用が発生するわけですが、ぼくはそこの線引きがうまく出来ていませんでした。
今考えるとすんごいアホなんですが、追加費用を請求しなかったんです
交渉するのを我慢をしたんですよね。はっきり言って、大ばかものです。

同じプロジェクトでその後、修正に次ぐ修正で、費用追加のタイミングを逃してしまったこともありました
もう超ウルトラスーパーばかです。ぐだぐだに案件が進んでいたのも原因の一つでした。

さすがにその後、自分の利益がなくなってしまうので、その都度追加費用を請求し始めたんです。
それでも作業は続き、当初の見積り額からはオーバー、これ以上働いたら赤字になるところで、再度費用の追加交渉をしたんです。
その時に「もうこれ以上お金は出せない」とはっきり言われました。

え、そんな、、と思いながらも、「そうですか…」とあっさり引き下がるぼく。半ベソかきながら、夜通し作業しました。
こんなのツラすぎる、赤字やないか。。

その後周りの人に相談したところ、事態がおかしいことにようやく気づいて再々交渉。
なんとか追加請求させてもらいました。

原因は、ぼくが追加と修正の区別をつけられていなかったこと
追加作業が発生したときに、すぐに追加費用がかかりますと一言伝えるべきでした。

そして、お金の感度をビンビンに鋭くしておくこと。
作業に追われて忙しいと、冷静な判断ができなくなります
常に心に余裕を持ちたいですね。

失敗を恐れない

恥ずかしい話がいくつもありましたが、得るものも多かったと思います。
初めから完璧な人間なんていないんです。失敗は成功のもとですから

ぼくはあれこれ複雑に考えすぎたので、これからはもっとシンプルに考えて行動していきます。
仕事のやり方も変えていこうかな。今までとは違うことをやっていきます。現在いろいろ思案中。

他にも1年目で気づいたことをまとめています。参考にどうぞ。

ぜひ昨年の記事もあわせて読んでみてください。

五十川 洋平(Yohei Isokawa)

五十川 洋平(Yohei Isokawa)

フロントエンドエンジニア/面白法人カヤックなどのWeb制作会社に勤務したのち、故郷の新潟に戻り独立。JSフレームワークAngularやFirebase、Google Cloud Platformを使ったWebアプリ開発が得意。 また、Udemyのプログラミング解説の講師、writer.appの自主開発や上越TechMeetupの主催などを行っています。

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